山田町NPO問題 対象外の浴場建設、一転補助OK

河北新報 2013年01月25日金曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/01/20130125t33006.htm

山田町NPO問題 対象外の浴場建設、一転補助OK

 岩手県山田町から緊急雇用創出事業を受託していたNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市)が事業費を使い切り、雇っていた東日本大震災の被災者らを全員解雇した問題で、大雪が運営していた無料浴場「御蔵(おぐら)の湯」(2011年12月完成)の建設費について、県がいったん「補助対象外」と判断したにもかかわらず、県出先機関の宮古地域振興センターの町に対する指導で補助対象となったことが、町への情報公開請求で明らかになった。
請求は山田町議が行った。公開されたのは昨年4月19日付の振興センターと町企画財政課の電話記録と、翌月7日付の町役場の内部資料。いずれも当時の沼崎喜一町長の決裁印がある。
文書によると、資産形成につながる事業への支出は禁じられているため、振興センターは浴場建設が補助対象になるかどうか本庁に判断を仰いだ。その結果、センターは昨年4月に「建設・土木事業に該当するため、補助対象外と回答があった」と電話で町に伝えた。
ところが、翌月7日付の資料では、振興センターが「(補助金)交付契約に沿った形での処理を進めよう」と方針転換をしたことが記されている。そのため、町に補助対象となるような理由付けを求めた。
浴場は、大雪の関係者が代表を務めるリース会社からのリースという形を取っていたため、町は「本件は単にリース物件の組み立て費用の負担。建設・土木事業には当たらない」との解釈を示し、浴場の組み立て費約4270万円は一転して補助対象に認められた。
振興センター地域振興課は「本庁に相談はしたが、補助対象外との連絡を公式に受けたことはない」と説明する。これに対し県雇用対策・労働室は「公開資料を見ると、本庁の判断に沿っていないようだ。経緯を確認したい」と話した。
町総務課は「県同士のやりとりなので、中身は分からない。第三者委員会で究明される部分だ」と語った。

スポンサーリンク
adsense


coreserver



adsense


coreserver



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
adsense


coreserver