岩手日報
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山田町が緊急雇用創出事業を委託するNPO法人「大雪(だいせつ)りばぁねっと。」(北海道旭川市、岡田栄悟代表理事)の予算使い切り問題で、同事業で運営していた無料浴場「御蔵(おぐら)の湯」は、同法人自身が建築許可申請していたことが29日、分かった。同法人は浴場の主要構造物を「リース」と説明するが、浴場の工事発注者も同法人。同法人が緊急雇用事業で認められない「建設・土木事業」を行っていた裏付けとなる可能性がある。
岩手日報社が情報公開請求した町の行政文書などによると、許可申請は岡田氏の名前で2011年9月20日付。県宮古土木センターが同11月1日付で許可した。浴場は法人関係者が社長のリース会社オール・ブリッジ(石川県加賀市)が所有するが、所有の経緯はいまだ不明。緊急雇用事業は50万円以上の財産取得や建設・土木事業を禁じており、法人は浴場建設で規定を免れるため、同社を設立したとみられている。
同法人は浴場建設について、同社から鉄骨などをリースし、リース料として同社経由で建設業者に整備費を支出。他にも材料費を建設業者に払ったと説明する。ただ、建築申請などを同法人が行っていた上、建設業者側にオール社との取引はないとされ、実際は同法人が建設主体とみられる。
(2013/01/30)